つい一昨年まではそれほど刑事事件を手がけてなかったのですが、障がい者の方の刑事事件に携わることをきっかけに刑事事件や少年事件も復活し始めている今日この頃です。
知り合いの人が逮捕されてしまった。自分が捕まってしまった、というときはできるだけ早く、当番弁護士を呼んでくださいと警察などの捜査機関または弁護士会に伝えましょう。当番弁護士は一回無料でしかも原則は当日に弁護士が接見に来てくれるシステムです。ただし、引き続きその弁護士にお願いしたいという場合で被疑者弁護制度が適用できないときは私選弁護となります。資産などの条件によっては費用の援助を受けることもできますので弁護士と相談してみてください。
最近は刑事を専門にした法律事務所の広告も見かけますが、費用など事前に確認して契約を結んでからお願いするとトラブルがなくなります(まぁ、これは何の分野でもそうですが)。特に身柄拘束されているとついつい本人も家族もテンパってしまいますが、大事なことです。
国選の弁護人では不安、なんて言葉を接見の際に耳にすることもありますが、一概にそうとは言えないと思います。私自身は国選でも私選でもそれほどやることに差をつけていませんし、国選でも急ぎの保釈請求をすることだって当然あります。他の弁護士もそういう人はたくさんいるでしょう。
捜査段階にて言いたいこと、聞きたいことや不安なことがあるのに弁護人が接見にこないとなると話は別です。私選だろうと国選だろうときちんと来てもらえるかどうか確かめてみてください。
実は捜査段階の接見はとても重要です。皆さんがあまり意識をしていないところで調書のニュアンスが変わっていたり、話した内容の中で書いて欲しいことを調書にしてくれないときもあります。しかし、それが裁判の証拠になりうるわけです。たいていの人はどんな言葉がどんな風に受け止められ、ニュアンスを変えられるのか予想せずに無防備に話してしまいます。それが場合によっては自分の発言の趣旨とは別の意味で使われてしまう、ということは大なり小なりあることです。また、捜査の可視化の一環で取調べを録音、録画している場合も出来れば早めに弁護人のアドバイスを受けたほうが、誤解を招かずに済みます。
また、被害者のいる事件の場合には謝罪の気持ちなどを伝えたくても、加害者になんか会いたくないと思われる場合も少なくありません(まぁ、自分が被害者だったらと思えば理解できなくはないですよね)。こういう場合には弁護人の出番です。被害者の不安を払拭したり、謝罪の意思を伝えたり、示談をしたりと弁護人はあなたの代弁者として、被害者に接することができる場合があります。
これまでももちろん示談をしたことがありますが、一番大切なのは申し訳ないという言葉をいかにきちんと伝えられるか、です。特に日本人の場合にはお金でなくて気持ちとおっしゃる方が多いように思います(国によっては、「金額が気持ちの目安だから言葉はどうでもいい」ということもあります。どっちがいいというものではないですね)。