離婚事件をお引き受けすることの多い私ですが、私自身もバツイチで娘が一人おります。
娘は8歳。私が離婚したのは彼女が4歳半の頃。私が再婚した時は…娘5歳半(そう考えると再婚早いなぁ。つきあい始めて結構すぐ結婚したんですよね〜)。
細々とですが、面接交渉は続いています。
離婚事件をお受けする時、割と耳にするのが、「養育費を払ってくれないから会わせない」とか「もう覚えていてもらいたくないから会わせない」というお話。
この話を聞くといつも私の胸の中には複雑な思いがあります。
私自身も中学生のときに両親が離婚し、父が私を引き取りました(3年あまりで父は海外に行ってしまったので、あまり一緒にいたわけでもないですが)。まもなく、父は再婚をし、私にはもう一人母ができました。一方、産みの母とは不定期に顔を合わせていました。
結論から行くと、私にとってみれば、次第にもう一人の母の方が母親に近い存在になりました。
家族は血、でもありますが、何よりも一緒に過ごした時間が大事なのだと子供の頃は思っていたものです。それでも、父としっくり行かないときに、産みの母に会い、「なんだったらお母さんの所に来るかい?」と言われれば、心が揺れたものです。幸か不幸か、その言葉は本気ではありませんでしたけどね。
さて、自分が離婚するということになった時、それまではむしろ私自身の方が前の夫よりも仕事ばかりで子育てに時間を割けない毎日だったので、娘が私を許してくれるだろうか?ということが不安でした。結果的にはそれは杞憂に終わり、彼女は今でも私の心の支えとなっています。
そして、離婚当時あれだけパパっ子だった娘ですが、いつの間にか、前の夫と娘との間よりも、今の夫と娘の間の方が遥かに実際の親子に近い状況になっています。
わが家の場合、先方から「会いたい」と言われたことはありません(今の夫に遠慮しているかもしれませんけど)。娘が会いたいと言い出したら、都合のいい日を決めて会うというわけです。
しかし、次第に会いたいと娘が言っても、会わない機会が増えました。
そして、次第に娘は会いたいとは言わなくなりました。
それでも、昨日から今日にかけて娘は半年ぶりに前の夫に会いに行っていますが、結構楽しみにしているようです。帰ってきた日の夜はほぼ100%、寂しくなって涙を流します。
それを今の夫と私と3人で身を寄せ合って、イイコイイコしているうちに、やがていつもの明るくてお調子者の娘に戻ります。今更離婚してしまった自分を責めても仕方ないし、この人生を後悔しているわけではないですが、胸がヒリヒリとするのはそんな夜です。
それでも、あの笑顔を見ると「会っちゃダメ」というのは、親の都合かなと思い、私は「いっといで」と言うのです。
“子供が前の夫に会う日” への2件のフィードバック
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昨日はお疲れさまでした。結構ハードでしたね。
「精神的な養育」というポイントを少し具体的に下ろして行きましょう。
多分母親の手元で育てるのがいい、というだけでは、昨日の調子では離婚時の状況と同じでしょと言われてしまうような感じがします。その当時ならその主張でよかったのですが、今ではなかなかそれだけでは難しい。
次までに一緒に考えましょう。もしかすると、その彼の助けも必要になるかもしれませんね。
お子さんを会わせる話というのはなかなか難しい。正解がないという気もしますが、どのみち子供は葛藤の中で育って行く事は避けられないし、一緒に乗り越えて行くんだろうと私は思っています。
昨日はありがとうございます。
日記を読ませていただき、昨日のお礼も兼ねてコメントしてみようと、勝手に書かせていただきました。
やっぱり、離婚後、子供を前夫、前妻に会わせるというのは、子供だけでなく、親もいろんな切ない想いを抱えているんですね。 私は会わせてもらえない側なので、自分が同じ立場になっても、子供や前夫の気持ちを考えたら、会わせないなんて、とても考えられないですが、その場になってみないとその心境はわからないのかもしれないですね。
ネットで親権問題を見てると、やはり子供を前夫、前妻に会わせたがらない人がほとんどなのかなと思います。
白木先生や今のご主人様のように複雑な気持ちでいながらも受け入れる努力をするという姿勢にとても感動しました。
昨日、うまく質問に答えられなかったんですけど、自分の方で引き取った方が良いと言える説得として、子供の精神的な養育の為にと訴えるのは難しいのでしょうか?
前夫は、私と揉めるまではご両親をもの凄く嫌っていて、憎しみを持っているのかとも感じました。
子供は親を見て育つと思います。
前夫とご両親との溝がある中で、不安定になったり淋しい想いをしていないかともとても心配です。
そして、前夫の卑屈な性格は生活環境からではないかと思っています。私はある意味、前夫の事をとても気の毒で可哀想に思える時があります。これは私の価値観であり、私自身もそんなに偉そうな事言えるような人間ではないですが、少なくとも、自分だけの意見で子供を押さえつけるような事はしない自信があります。私のお付き合いしている彼も、まだとても若いですが、芯がしっかりしていて、とても思いやりのある暖かい人です。
なかなかそういうところを訴えてもわかってもらいずらいとは思うのですが、自分としての気持ちを書いてみました。
先生の日記を見て、私はやっぱり先生は気持ちのある方だと思い、お子様はきっと思いやりある優しい女性になるのだろうと感じました。
いろいろ私事を書いてしまいましたが、今後も何かと力を貸していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。