医療過誤訴訟、引き受けてます。
労働者事件やっています。
こういうと、結構多くの人に言われます。
「どっち側ですか?会社(医療機関)側ですか?労働者(患者)側ですか?」
どうしても感情的な対立が大きくなりやすいこのような案件は、このように聞かれがちです。
そして、会社側専門の弁護士さん、労働者側専門の弁護士さんもいらっしゃいます。
私は実は中途半端ととられてしまうかもしれませんが、どちら側もお受けしています。
訴訟を行うに当たって必要な医療や労働法に関する知識、それは私はどちら側でもしっかりと持っていなければならないと思っています。両方の弁護士が正しい知識をもっていなければ問題の解決は難しくなってしまうのです。
あえて言えば、会社側、組織側にたつ弁護士に要求されるのは説得力です。
会社側、医療機関側では中には「負け筋」という事件を扱わなければならないことがあります。
そのときに、きちんと見込みを話し、結果的に会社側や医療機関側にダメージを生じさせないソフトランディングを考え、そのために経営者に判断材料を与えるのが組織側弁護士の難しさといえます。
とても乱暴な言い方かもしれませんが、勝ち筋の事件であれば、それほど腕の差は出ないのではないでしょうか。
また、万が一トラブルが起きても「負け筋」とならないよう、通常業務の適正についてホームドクター的に関与することも会社側弁護士の重要なお仕事です。
そして、あえて言えば、個人の側に立つ弁護士に必要なものは、共感する心と冷静な判断のバランスです。私は弁護士の仕事は少しでもその人の悩みを取り除くことだと思っています。
共感する心がなければ、その人の苦しみを理解してあげることはできません。
でも、共感だけでは、プロフェッショナルとしては不十分です。ゴールを見据えて、感情にどこかとらわれない冷静な判断、助言をする、それも弁護士の仕事です。
口では簡単ですが、このバランスは非常に難しい。いつも難しいなと思って仕事をしています。