私自身、子供の頃から音楽活動をするのが当たり前の環境でした。
歌は好きですが、自分の歌や声についてはそれなりに客観的にはわかるのでプロになろうと思ったことはありません。
でも、大切な生活の一部です。
弁護士が住む世界は実は理論と感情がないまぜになった世界。
人間の心の機微を理論的に再構築する作業が必須なのです。
理論(説得する力、表現する力ともいうのか?)と感情(感受性とも共感する力とも言う)、どちらもしっかり機能していなければ、クライアントとの仕事はうまくいかないのです。
この人の気持ちの機微を汲みとってピッタリの言葉を探す作業、実は作詞作業にとても似てるんですね。
音楽活動が充実していると、なぜか仕事でも集中できる。
どちらか、ではないんですね。どちらも活性化されるようです。
現在私はHacoというバンドで歌を作り、歌っています。
もともと、Hacoはピアノを弾いているCobさんと、もう一人のウッドベース(2人ともプロ)のトリオで歌謡曲やジャズを中心に演奏していました。で、1月に初めてライブをする予定だったのですが、間際になってCobさんが病に倒れて即入院という事態になってしまいました。
今まで一緒に音楽をやっていた相手が不意にいなくなって、どうしたらいいのかと考えた時期もありました。でも、これがバンドにとっては転機になりました。
Cobさんが入院して、自由にピアノを弾けない間、私は人生初の作曲に挑戦することになりました。
最初はすこしでも、Cobさんが早く元気になって戻ろう、リハビリを頑張ろうと思ってもらおうと、ただそれだけだったんですけど、作ってみると作詞作曲自体が結構楽しい。
そして、そんなことをしている過程でいろんな音楽を聴いたり、新しい楽器に出会ったりすることもできました。オリジナル志向に転向した結果、自然にウッドベースの方は離れて行ってしまいましたが、その代わり、私の稚拙な曲、そしてそれを最高に素敵に飾ってくれるCobさんのアレンジを面白いね、と言ってくれる人にも出会うことができました。
Cobさんはすごい勢いでリハビリをこなし、あっという間に退院してきました。
脳梗塞のような重い病気から半年足らずで、一所懸命杖なしで歩き、ピアノもアレンジもものすごい勢いでこなしているCobさんには尊敬の念を抱いています。
それでも、Cobさんは前と同じようにピアノが弾けないと葛藤しています。
病はその人の身体も蝕むけど、自信をも蝕んでしまうのでしょうか?
ううん、私はきっと身体の病に立ち向かうのと同じ勇気で、きっとまた自信を持ってピアノを弾いてくれると信じています。
そして、そんなCobさんや私を、さりげなく、でも素晴らしいテクニックでフォローしてくれる今のベーシストの瀬戸さんにも芯の強さと物静かな優しさを感じます。
私は今のメンバーに出会えて本当によかった。
私は音楽以外でもいろんなことを2人から学んでいます。
この間はCobさん葛藤の末、2曲のうちの1曲はピアノとボーカルだけの曲でオーディションを受けたら、通ったんですよ♪うれしかった。
だから、舞台でも勝負してくれると思ってます。え?私ですか?2人のお尻たたき役です(笑)
そして、来てくださった方に少しでも楽しんでもらえるように精一杯の歌を歌いたいと思っています。
その時、その場でそのメンバーができる最高の音楽を作って行ければいい。そう思っています。
具合の悪い時は具合の悪い時なりの、調子の良い時は調子のよい時なりの音があるように思います。結局のところ、聞く人の心に届くかどうか?はそれとは必ずしも一致しない。
本人が具合が悪い時だから音楽で人を感動させることができないってことはない!
これって、音楽だけの話じゃないよね、と思って今日はこんなことをブログに書いてみました(笑)
で、最後に宣伝(爆笑)
8月1日午後2時から、APIA40という学芸大学駅から歩いて数分の所でライブをやることになりました。(いらっしゃる方は前売り絶賛発売中(苦笑)r.shiraki@hummingbird-law-office.comまでメールくださったら、1500円+1ドリンクを1200円+1ドリンクに割引します!)
お時間のある方は是非足を運んでみてくださいね!