しばらくは、All aboutで投稿している内容をこちらでもお送りします!
はじめに
4月から社会人となる皆さん、それぞれに厳しい就職戦線をくぐりぬけられた事と思います。
厳しい就職活動には忘れてしまいそうな視点ですが、就職はゴールではなくてスタート。就職してからの社会人人生のほうが就職活動自体よりも長いわけです。
これから皆さんは社会人としての責任を果たし、その見返りとして収入を得る毎日を送ります。楽しいこともありますが、楽しいことばかりではないのが社会人生活。ある時は楽しみ、ある時はやり過ごすスキルも必要です。
さて、普通の会社に勤めるのに弁護士力?と思われる方もいらっしゃるでしょう。
私は弁護士になる前、また弁護士となった後も会社員として働いていた経験があります。そして、弁護士として必要な能力やスキルが法律問題だけではなく、社会人として遭遇するシチュエーションにとても役立つことに気がつきました。
そこで、このコラムを通じて、皆さんが社会人としての人生をスタートする前に、ちょっとしたコツをお教えできたらなと思います。
弁護士力って何?
私が考えた弁護士力は次の能力・スキルです。
(1)ポジションをおさえる!
(2)相手を知る!
(3)人の話をよく聞く!
(4)時機を知る!
(5)優先順位を知る!
(6)伝わるように話す!
(7)リーガルマインド!
(8)コンプライアンス!
以下では、一つずつ、順を追って説明したいと思います。
自分のポジションを知れ!
弁護士というと華々しいイメージを伴うのかもしれませんが、弁護士は実は様々なフィールドで働く職種です。
テレビで報道されるような刑事弁護をするようなときもあれば、私のように会社の中で皆さんと一緒に働くようなこともあります。また、同じ事件処理という仕事の中でも、リーダーシップを発揮してクライアントを導くような仕事があれば、クライアントの優秀なメッセンジャーとなって問題解決を行うこともあるのです。
私自身は、華々しいポジションだけが価値の高いものだとは考えていません。むしろ、価値が高いのは、そのフィールドごとにあったポジションを全うすることだと考えています。
華々しいポジションであれば必要なリーダーシップと決断力を発揮することが求められますし、サポート的なポジションであれば、リーダーや周囲が何を求めているかについての繊細な心配りが重要です。
社会人であれば、いつも同じポジションを与えられるとは限りません。ですから、今の自分のポジションは何なのかを知る力が大事なのです。
ポジションがわかりにくいときは
自分のポジションがよくわからないときは、先ずは同じ仕事に就いている人や先輩の動きをよく見てみましょう。そして、そのポジションと組んでいる同じチームの人の動きをよく見てみましょう。チームの他の人と自分と同じポジションの人とで仕事はうまく進んでいるでしょうか?
うまく進んでいるとしたら、うまく進めるために自分と同じ仕事をしている人は何をしていますか?そして、周囲の人はどんなことに「ありがたいなぁ」と感じているのでしょう?
そして、もしもうまく行っていないとしたら、何が障害となっているとあなたは思いますか?もしも上司や同僚が自分の理想通りの人たちでないからといって失望するのはもったいないことです。自分が実行しなくても問題となるケースを目の当たりにすることができるわけですから。失望するよりも、自分の経験値として活かしていきましょう!(でもストレスはこまめに解消してくださいね!(笑))
このように自分での職場の動きを掘り下げて見るうちに、次第に自分のポジションで求められることが見えてくるはずです。